■秋の夜長にシネマはいかが？

夕べの十五夜の満月はとてもステキでしたね。。。
あっという間に秋になるんだなぁ、としみじみしてしまいました。
さて今日は、カモさんのおすすめシネマの話題です。

といっても映画をあまり積極的に見る方ではないので、乏しいシネマ経験からなのですが…。
郷愁を感じ、ちょっと切なくなるオススメのシネマです。。。

『ニュー・シネマ・パラダイス』（1989年公開）
　舞台は戦後のイタリアの田舎村。まだ映画館が村で唯一の娯楽だったころのお話です。

　映写技師のアルフレードと、彼を父親代わりに慕う少年トトの友情を描いた作品で、全編にわたってノスタルジックな雰囲気に満ちあふれています。のちに『海の上のピアニスト』なども手がけるエンニオ・モリコーネが担当した音楽もとても印象に残ります。

■ストーリー展開のネタバレは避けますが、印象的だったシーンのひとつにこんな場面があります。
成長したトトが、転校してきたエレナに恋をしたとき…。

アルフレードは、あえてトトに『王女と兵士の話』という例え話を語りきかせるのです。

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昔むかし　王様がパーティを開いた。
国中の美しい貴婦人が集まった。

護衛の兵士が　王女が通るのを見た。
王女が一番美しかった。兵士は恋に落ちた。

だが　王女と兵士ではどうしようもない。

ある日　ついに兵士は王女に話しかけた。
「王女なしでは生きていけぬ」　と言った。

王女は彼の深い思いに驚いた。
そして言った。
『100日の間　昼も夜も　私のバルコニーの下で待ってくれたら
　あなたのものになります』　と。

兵士はすぐに　バルコニーの下に行った。

２日…　10日　20日たった。

毎晩　王女は窓から見たが　兵士は動かない。
雨の日も　風の日も　雪が降っても
鳥がフンを落とし　ハチが刺しても　兵士は動かなかった。

そして－－－90日がすぎた。

兵士はひからびて　真っ白になった。
眼から涙が滴りおちた。涙をおさえる力もなかった。
眠る気力さえなかった。

王女は　ずっと見守っていた。

99日目の夜－－－兵士は立ち上がった。

兵士は　椅子を持って行ってしまった。
そう　最後の日に。
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話を終えたアルフレードに、トトは　『 なぜ？』　と訊きます。

アルフレードは、『 なぜかはわからない。…解ったら教えてくれ 』 と、
彼自身に考えることを促します。

そして時が経ち…。
軍隊の服務を終えたトトは、自分なりの答えを見いだしていました。

アルフレードは、そんなトトに彼のこれからの人生を大きく変えていくアドバイスを送るのです。。。
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■実は、この映画は【劇場公開された２時間版】と、公開時に大胆にカットされた成人したトトのエピソード１時間分を収録した３時間の【完全オリジナル版】があります。

　普通は劇場未公開シーンって、あまりストーリーに影響しない部分が付け加わるようなものが多いと思うのですが、この作品については全く別の作品といっていいくらい異なる印象を受けます。

　劇場公開の２時間版は、トトとアルフレードの友情を中心とした「さわやかな」印象の作品で、
　３時間の完全オリジナル版は、決して戻れない青春へのトトの心情が切なく伝わる「人生の甘酸っぱさとほろ苦さ」を感じさせる作品です。

　カモさんのオススメは、完全オリジナル版。
　こちらを先に見たせいかもしれませんが、２時間版がちょっともの足りなく感じてしまいました。
　もしかしたら、劇場版の２時間は前振りで、この監督が本当に伝えたかったことは後半の１時間の部分なんじゃないかなぁ、とすら感じます。。。　

　秋の夜長に、ちょっと切なくなるこんなシネマがいかがですか…。

★補足トリビア★
　ちなみに、この『ニュー・シネマ・パラダイス』の音楽は、東京ディズニーシーのメディテレーニアン・ハーバー用ＢＧＭとしても採用されています。イタリアの澄んだ空と海の風景をイメージさせる曲として選ばれたのかもしれませんね。。。

コメント 10

探してみます！なんで９９日目に行ってしまったの？とっても気になりました。ＤＶＤすぐみつかるかな？あっても、１本ぐらいですよね。カモさんのブログ見た人が借りちゃうかも＾＾
by (2005-09-19 14:26) 

ｍａｍさん、こんばんは！なんで兵士は最後の夜に行ってしまったのか…たぶん似たような心境になったとき、人それぞれにいろんな答えが見つかるのでしょう。。。
私は最初レンタルで完全版を見たので、たぶんあると思います。でも、しばらくしてまた見たくなって…、気付いたらamazonで両方のＤＶＤ購入ボタンをポチッと押していました(^_^;)
by カモさん (2005-09-19 22:46) 

私もこの映画が大好きです
好きな映画はやっぱり何度も観たいもの
ＤＶＤお買い上げしてしまおうかと考えてます
by umico-seikatu (2005-09-20 07:56) 

umicoさん、こんばんは！
手元に置いておきたい映画ってありますよね。私にとってこれがそんな映画です。。。２種類とも買ってしまったのはちょと衝動買いっぽかったですが(^^;)
by カモさん (2005-09-20 22:59) 

こんにちは！
ニュー・シネマ・パラダイス、とってもいい映画ですよね。大好き♡
音楽も大好きなので、機会があったらサントラをじっくり聞きたいです。
by (2005-09-22 11:49) 

おこさん、こんにちは！サントラもステキですよね。。。
３時間版のラスト１時間には、エレナとの再会、トトを想うが故のアルフレードの芝居、変わり果てたパラダイス座など…かなり感情移入しちゃってます(^_^;)
先日、奥さんが『冬ソナ』ＤＶＤを見てたので、ふと横目に見ていたら、『ニュー・シネマ・…』での「揺れる街灯の再会シーン」がオマージュとして使われていて「おぉ、冬ソナにパクられてる！」と変に感動しました。
by カモさん (2005-09-22 12:13) 

先日テレビで放送していたのを録画しておきました。
観るのが楽しみです。(^_^)v
by 店員佐藤 (2005-09-28 09:25) 

■店員佐藤さん
　あとから知ったのですが、この映画を撮ったとき、トルナトーレ監督はまだ29才だったそうです。すっごい感性だと思います。
　ワイドショーをにぎわしている最年少議員のなんとかさんと比べ…（略
　(^_^;)
by カモさん (2005-09-28 19:39) 

杉村議員、名前が似ているので、ひそかに
応援しています。(^_^;)　29歳だと私は
ソニーショップに転属になった頃ですねぇ。
by 店員佐藤 (2005-09-30 02:03) 

■店員佐藤さん
　私も応援派なのですが、最近の反省記者会見なんかをみていると、政策を語る前におエラ方に洗脳されてしまたのではないかと、ちょっと心配です…。
by カモさん (2005-09-30 02:17)