■23世紀の「ホーンテッドマンション」は…? [ ★カモさん流の楽しみ方]
こんにちは!「晴耕雨読」ってワケではないですが、梅雨の時期はなんとなく本が読みたくなるカモさんです(笑)
最近、出張の往復の列車とかで本を読むのですが、このところのマイブームはSFモノ(サイエンス・フィクション)なんです。
たとえばSFの古典ともいうべき『2001年宇宙の旅』とか、最近のでは『火星縦断』や『タフの方舟』などを読んでまして……、話はそれますが『2001年宇宙の旅』、読み返して見ると ス・ゴ・イ ですよ。とてもアポロが月へ行くよりも前に書かれたとは思えないほど正確な描写にはビックリ!……、っと話を戻して、とにかくそんな本を読んでいます(笑)。
さて。
今日の本題ですが、WDWのマジック・キングダム、しかも「ホーンテッドマンション」を舞台にした珍しいSFを見つけました♪
ハヤカワ文庫 『マジック・キングダムで落ちぶれて』 著:コリイ・ドクトロウ
※SFマガジン ベストSF2005海外編 第13位
(余談ですが、第13位ってのがホーンテッドマンションらしくていいですね^^)
この小説の舞台は、23世紀のフロリダ、ウォルトディズニーワールド(WDW)。
人類は記憶のデジタル化(バックアップ)や肉体の復元(クローン)を手軽に行い、病気になったり死んだりしたらクローンに記憶を戻して、まるでPCを再起動するような気軽さで「生き返って」いたりします。
もはや殺人という行為すら意味をなさない、ある意味「不老不死」の世界なのです。
(正確には体は老いるのだけど、クローンで若いころの体を再生して、今の自分のバックアップ記憶で「若返り」できちゃうから。)
そんなすごい未来の世界なのに、主人公たちは(23世紀でもまだ残ってる)マジック・キングダムの中で、アトラクションの運営権を得るための、ささやかな覇権争いをしているのです(笑)。
(このころのマジック・キングダムは、ディズニー社が運営しているのではなくて、
アドホックと呼ばれるグループが独自に運営権をにぎっているのです。)
で、主人公の属するグループは、20世紀にウォルトが作った内容を守りつつ「ホーンテッドマンション」や「大統領ホール」を運営しているのですが、そこに"北京"ディズニーランドを成功に導いたデブラ女史の率いるグループがハイテク技術を携えて運営権の【乗っ取り】にやってきます。
騒動に巻き込まれた主人公は一度(おそらくデブラに)殺され、クローン復活までの1~2日の間に「大統領ホール」の運営権を乗っ取られてしまいます。
彼女らは、次はきっと「ホーンテッドマンション」を狙ってくるはず。
主人公たちはどうやって立ち向かうのか……というのが、まぁ大まかな話の展開です。
結局、いつの時代になっても、グループに属する人間同士の小競り合いは変わらないのでしょうね^^;
そういったストーリーの展開も楽しめますが、なによりうれしいのはこんなセリフたちですね♪
『 デブラはホーンテッドマンションを狙ってるんだ。マジック・キングダムを狙ってる。
マジック・キングダム・パークを乗っ取るつもりなんだ、くそ。
なのに、そのことに気づいているのがぼくだけだなんて 』
そしてこちらは、主人公と対立するデブラのグループに属し、「ホーンテッドマンション」を最先端技術で改造しようと鼻息荒い技術スタッフのセリフ。
『 たとえば、あなたがゲストだとしましょう。
待ち行列から出口エリアまで、今、説明したようなお化けたちがついてくるのですよ。
…(中略)…
で、お化けのひとりがあなたを捕まえる。あなたの体に両手を載せる。
ばさっ!フラッシュ・ベイク※!
そのお化けの身の毛のよだつ物語が前頭葉を横切り、三秒であなたはそれを理解する。
館を出るまでに十人以上のお化けと接触を持ち、つぎに来たときには、あなたを迎えるお化けたちは新しい物語を背景とした新しい顔ぶれになっている。
大統領ホールでゲストを魅了しているこの方法を用いれば、こちらでも成功まちがいなしです 』
※フラッシュ・ベイク
ゲストひとりひとりの脳内コンピュータに、疑似体験のデータを送り、それが実際に起きたように感じさせる最先端のアトラクション技術。
こんな感じで、最先端の技術でアトラクションを次々に改造し、勢力を強めようとしているデブラのグループと、「ホーンテッドマンション」を守ろうとする主人公たち。
さて、その結末は…。っと、内容のご紹介はココまで(笑)
ストーリーの前半に多少もったり感があり、決して万人向けの本ではないと思いますが、とにかくホーンテッドマンションが好きな方には絶対オススメです♪
だって、あんなセリフの出てくる小説ってそうあるもんじゃないでしょ♪(それが理由かい!ぉぃ)
今日はカモさんにしてはちょっと写真少なめにして(笑)、ホーンテッドマンションのファン必見の変わったSF小説のご紹介でした♪
カモさん情報は、私の財布の紐をすぐにゆるませますよ~(笑)
さっそく買いに行ってもいいですか???
ハリーポッター読みおわちゃったんで丁度本を探してました。
レッツラゴーーーー!
by レイヴン (2006-06-21 22:26)
脳が本離れしているのを危険に感じてきた今日このごろ
ホーンテッドマンションが出てくるとなると
脳も生き生き! 活字を追うに違いありません(笑)
読んでみま~す
by fumipopo (2006-06-21 22:58)
ホンテ好きにはおもしろそうな内容・・・。
ダヴィンチ・コードを読了したら探してみます!
by AYA (2006-06-21 23:20)
こんばんは。
すごい内容の本ですね。
面白そうなので私も読んでみます!!
by yagimickey (2006-06-22 02:48)
す、すごいストーリーですねぇ。。。
5年先の世界が読めない中、2世紀先の
話を考えられる想像力がスゴすぎです。
by 店員佐藤 (2006-06-22 10:57)
■レイヴンさん♪
こんにちは!SFというには、舞台のほとんどがテーマパークの中っていう狭い世界なのですが、ホンテを愛してやまない主人公がタイトルとおり「落ちぶれて」いく様子をお楽しみ?ください^^
■fumipopoさん♪
こんにちは!たしかにこんな内容の小説はめったに、というかコレ以外には無いかもしれませんので、興味がおありならぜひ読んでみてくださーい♪
■AYAさん♪
こんにちは!たぶん、この作者は間違いなく「ホンテおたく」です(笑)。そんな作者が描く23世紀のホンテをお楽しみください^^
■yagimickeyさん♪
こんにちは!ほんと、スゴイ内容です。だって人が簡単に「生き返っちゃう」んですもん(笑)。殺された数時間後には「よくも僕を殺したな!」って復活した本人が言っているような世界なんですから(^_^;)
■店員佐藤さん♪
こんにちは!ホント、5年後なんて生活が変わってるんでしょうね。今は携帯電話をみんな持ってますが、15年前の人からみたらこれってすっげぇ未来的なアイテムなんですよね。どこにいてもメールや電話で連絡できて、写真や動画が撮れて、GPSにも、小銭にもキャッシュカードにも、辞書にも、計算機にも、ウォークマンにもなる手のひらサイズの機械なんて…。あっ、最近はテレビまで…(^_^;)
by カモさん (2006-06-22 23:41)
こんばんは~
今回はおすすめ本ですね!
なんか23世紀のマジックキングダム超面白そうです~
今度読んでみようかと思います!
by Magic-legacy (2006-06-24 03:08)
■Magic-Legacyさん♪
こんにちは!ちょっと変わった題材の本でしょ(笑)
23世紀の人にも相変わらずホンテは人気みたいです^^
ぜひ200年後のパークをご堪能くださーい♪
by カモさん (2006-06-24 15:27)
こんにちは
ホンテを題材にした本があるんですね~
しかもSF!?
ホンテがどのように描かれているのかが気になりますね~(^^)
by りゅうパパ (2006-06-25 17:50)
■りゅうパパさん♪
こんにちは!変わったSF本でしょ、本屋さんで偶然見つけちゃいました^^
講談社以外の本で、こんなにホンテを詳しく描写した本はたぶんないと思いますよ(笑)。
by カモさん (2006-06-26 23:03)
ワタシが前に読んだ「オルタード・カーボン」ってSFも
人間の心をデジタル化してメモリー・スタックに保存し、
半不死を得るって概念が出てきます(^^)
「2001年」シリーズは全部読みましたが、
クラークの作品はホントに未来をピタリと読み当ててますね~(^^)
by 山猫庵 (2006-06-28 17:43)
■山猫庵さん♪
こんにちは!以前は不老不死っていうのは薬を使うイメージでしたが、最近は記憶や心のデジタル化っていうのが流行なのかもしれませんね。クラークの2001年シリーズは、3001年まであったのですね。初めて知りました(^_^;)
by カモさん (2006-07-01 21:05)